小説
□ある二人の一日〜バレンタイン編〜
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バレンタインデー…。
それは、とあるお菓子メーカーの策略で、女の子が好きな男の子にチョコをあげる日となった。
そんな策略に今年も乗ろうとする、二人の若者がいた。
…まぁ、確実に気合いが入っているのは片方だけだが。
「里美!今年こそリベンジを果たすわよ!」
「おー…」
もちろん、棒読みだ。
「今年の万里子様はすっごいんだから!!なんたって有名洋菓子店のチョコを食べて食べて食べ尽くして、その味を完全にマスターしたんだから!」
「…うん、すごいよね、今年の万里子の胴回り」
「……ごめんなさい、里美さん。そこは突っ込まないで」
万里子の胴回り、昨年より〇cmアップ。
「それは置いといて、さて、気合い入れて作っちゃうんだから!」
「おー…」
やっぱり棒読みである。
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