□土方攻略
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「総おおぉぉぉ悟ぉぉぉぉ!!!!!」
強烈な眠気の中で土方は関節の痛みに目を覚まし、その覚醒とほぼ同時に目の前の沖田に吼えた。

関節が痛むのも無理は無かった。

土方の両の足は踵が尻に触れるくらいまで屈曲させられている。

しかも、そのぐっと身体に引き寄せられた足首は、左足首と左手首で、右足首と右手首できっちりと縛られていて、尚且つ、両ひざも太ももの裏側とふくらはぎが離れ無いようにくくられて、固定されていたから、身動きはままならない。
ちなみに着衣は一切無かった。

「何ですかぃトシちゃん。」
「としちゃんゆーーなっ!!!なんのつもりだコラァ!!」


なんの事ですかぃ?皆目検討がつきやせんね」
土方は、辛うじて腹筋で上体をわずかに起こし沖田に毒づいた

当の沖田は別段気にした様子も無い。
「コレはどー―言うことなんだってきーてんだよっ!!!」
「だからこれってーんは何かときいてやす。説明してくだせえ、わかりやすく。」

「………っっっだ、だから、」
「だから?」

「だっっっあぁぁぁ!!!できるかそんなもーーーんっ!!いいからほどけっつーの!!」

「いやです」

「………総悟ぉぉぉぉぉっ!!!」

咆哮する土方に沖田はにんまりと笑った。


事の発端は、一月前

沖田が土方に交際を申し込んだ事に始まる。
土方も沖田を可愛く思っていたし、悩みはしたが結局付き合う事となった。

ただここでの土方の大きな誤算は、
そう、沖田総悟はギンギンの「攻め」だった事である。
これにより土方VS沖田の攻受決定戦は日々不毛に行われた。


「土方さんが受けてくだせえ。」

「ああん?!寝言は寝て言えコラ、どう考えても俺とお前なら受けんなぁオメエだろぉが。」
「そんなことぁありやせんぜ、おれぁ土方さんみてぇな受け向きのひとぁ見た事がありやせん」

っは!!と鼻で笑って土方が沖田に説くには

「いいか?俺のがガタイもいいし、ルックス的にもどー考えても俺が攻め、しかも俺ァ上司だぜ?部下の下なんかにまわれっかよ。」

対して沖田も負けることなく応戦。
何度か刃も交えた。

激闘の末、土方の決めての一言
「だったらこの話ぁ無しだっ!!ハイ破局!」

「ひでえや!土方さんっ!!」
「うるせ、じゃあお前が受けろ。」

沈黙が走る。


「わかりやした…!!」
意を決したように沖田が言う、その表情たるや真剣そのものである
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