嗚呼、駄文
□‡地神の騎士‡
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アルスターを解放し、トラキアからの侵略を防ぐため、解放軍はミーズ城付近で戦っていた。そんな戦いの折、フィンはふと山の頂を見た………。
そこには女竜騎士が悲しそうに佇んでいた。だが彼の目を捕らえたのは彼女ではなく、彼女が持っている槍だった……。
「あ……あの槍は!?」
その槍は、かつて彼の主君、キュアンが手にしていた地槍ゲイボルグだった。だが、十七年前にトラキアの奇襲により、妻のエスリン、娘のアルテナと共に砂漠に沈んだはずだった…。
「(何故ゲイボルグが……。いや、何より、ゲイボルグを持っているということは……まさか………!?)」
フィンがそう思ったその時、ミーズ城に白旗が上がった。どうやらミーズ城を制圧したようだ。
白旗が上がったと同時に、その女竜騎士は竜の背に乗り、トラキアの方角へと去って行った…。
「…アルテナ様……?」
兵達の歓声が上がる中、フィンは彼女の去って行った方角を見つめながらこう呟いていた……。