嗚呼、駄文
□‡地神の騎士‡
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だが、トラバントの前にアリオーンか立った。
「父上を殺すと言うのなら、まず私が相手になろう。」
アリオーンは持っていた剣を抜き、アルテナへ向かってきた。
アルテナはアリオーンが向かって来るのが分かると、足を止めて数歩後ろに下がった。
「ま…待て!!私は兄上とは戦えない!!」
アルテナは懇願するような顔をして、アリオーンに向かって叫んだ。
だが、その思いは届かず、アリオーンはだんだんアルテナに近づいて来る。
「…もはや私はお前の兄ではない。」
「そ……そんな………。嫌だッッ!!兄上ッッ!!!」
瞳に涙を浮かべながら、アルテナは悲痛な声で叫ぶ。
「もう遅い……。死ね、アルテナ………!」
ザシュッ!!
アリオーンが剣でアルテナを斬る。アルテナは斬られた箇所から血を流しながら、崩れ落ちるようにその場に倒れた……。
―……あ…に…うえ………。―
アルテナはだんだんと薄れゆく意識の中で、トラバントとアリオーンの声を聞いていたのだった………。