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□キャンパス・ノート
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「ねぇねぇ、アキラ」
放課後、図書委員の当番で受付に座っていたアキラに
ひょっこり姿を見せた幸村が声をかける。
「おや、珍しいですね。貴方が図書室に来るなんて」
「ま、たまにはねー♪それよりもさ、いいの、アレ?」
「はい?」
幸村の言葉に彼の指さした方を見ると、一人の女子生徒の
姿が目に入った。同じクラスのゆやだ。
キャンパス・ノート
「…彼女が…どうかしたんですか?」
ゆやは脚立の上に腰掛けて、本を物色している様だった。
が、特に変わった様子は無い。
「見てれば分かるよ」
怪訝そうな顔をしつつも、彼女の行動を追っていると
その意味がようやく分かった。
目当ての本を見付けたと思われるゆやが、
脚立の上に立って手を伸ばす。
すると短いスカートがひらひらと揺れて、下着が見えるか
見えないかの際どい事になっているのだ。
ふと回りを見れば、図書室中の男子がニヤニヤしながら
ゆやの方を見ている。
「…ちなみにオレンジのギンガムチェックでしたvV」
「…ッッ!!?」
「あのままさらし者になっちゃうのも、可哀想だなーと思ってv」
ニコニコ笑う幸村を後目に、アキラが慌てて立ち上がる。