ワンピ長編夢U

□砂の国・アラバスタ王国
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『ティアラ。何度言ったら分かるんだ。』

「絶対ある。」


『ここは何もしないのが上策だ。ビビを思うなら我慢せねばならぬ。』

「嫌。」





先程から。
キッチンで同じ事を言い返しているティアラとリィ。





「私だってビビに迷惑はかけたくない。だから…、政府にも馬鹿一族にもバレない様な…」

『無理だ。
政府はともかく、ゼウスの目を欺く事は不可能。』


   む〜…


「それじゃあ作戦変更。
アラバスタに迷惑かからない事を…」

『ティアラ。
もういい加減にしないか。何もしないのが一番だと、何故分からない。』





リィは、厳しくティアラに言った。
ティアラはしゃがみこんだ。





「だって。
私もビビのために何かしたい。見てるだけは……やっぱり…嫌。」

『ビビの約束を破るのか?それでいいのか?』





   ぎく…


ティアラはビビの悲しい顔を思い浮べる。
ティアラは眉間にシワを寄せる。





『ビビを悲しませるのか?ティアラ。』

「駄目!…絶対駄目。」





ティアラは首を横に激しく振った。





「…分かった、我慢する。リィ…、ごめんね。我儘言って。」

『…気にするな。』





   バンッ!!





「ティアラー!!アラバスタが見えたぞぉ!」





キッチンのドアが勢い良く開いて、ルフィが入って来た。





「ルフィ。」

『もう少し静かに開けられないのか。ルフィ。』


「いいんだよ。
ほら!ティアラ、外に来いよ!船もいっぱい居るんだぜ。」

「船?」





ルフィはティアラの手を掴み甲板へ連れて行った。
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