ワンピ短篇夢U

□方向音痴な貴方を
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とある島。
麦わら海賊団は島に停泊中である。
その島の大きな町の大通りを歩く名無しさんとゾロ。手を繋いで仲良く道を歩いている。





「おい。」
「な〜に?」


「…今日はデートなんだろ?」
「うん♪」


「後ろのあれは?」
「え?」





ゾロがさも嫌そうな顔をして後ろに視線を送る。

名無しさんもゆっくり後ろを振り返った。








「名無しさんちゃーん!!やっほ〜ぉお!…もがふが…ッ!!」

「サンジくん!静かに?!何やってんのよ!」

「コックさん。これは悪までさり気なくがポイントなのよ。」




ゾロと名無しさんの後ろにはナミとロビンとサンジが不自然に買い物をしているのが見えた。



「あいつ等…また何か考えてんじゃねぇーだろうなぁ。くそ…ッ!」
「ははは♪皆で何してるのかなぁ。」


名無しさんは後ろを向いてくすくすと笑う。
ゾロはため息。



「どうせ良からぬことでも企んでんだろーがッ!!くだらねぇ。」
「皆暇なんだよ♪いいじゃないの。楽しいでしょ?ゾロだって。」



そうなのだ。

実は何かと名無しさんとゾロをナミ達はいつも遊びや賭事に利用するのだ。




「楽しくねぇ。」
「そんなこと言ってぇ〜♪実は楽しんでるんじゃないの〜?」


名無しさんは頬を片方だけ膨らませたゾロのそれを、指で突いた。
ゾロは照れ臭そうに顔を反らせる。

幸せそうな二人をよそに、ゾロの不安はみごとに的中する。
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