REBORN!

□┣Traitor┫
1ページ/6ページ



ツナの額に、
獄寺の心臓に、
互いに突きつけ合う銃。

獄寺の瞳からは涙が今にもこぼれ落ちそうで。


『…獄寺君』


『ごめんなさい10代目…』


『俺,分かってるつもりだよ?』


『…えぇ。これっきりにしますから,最後の我儘に付き合って下さい』


『しょうがないなぁ』


ツナは獄寺の心情を読みとり、フッと力を抜き銃の引き金を握りなおした。





┣Traitor┫





「よっ,獄寺」

「や,山本…?」


ノックされた扉を開ければ、そこには山本。
10年ぶりの再会。

「元気してたか?」

「何でテメェがイタリアにいるんだよ…。突然訪問するところは変わってねーな」

「獄寺も変わってないぜ」


言って、頬に手を添えてくる山本の腕を振り払う。

「玄関先だぞ」

「なら,入れてくれよ」

「帰れ」

「もう入っちゃった♪」

勝手に部屋へと入り、獄寺の部屋を見渡す。
殺風景な部屋は、昔住んでたマンションと同じようにモダンに統一された家具。
相変わらずの獄寺の生活感の無さに山本は安心するように笑った。
黒皮のソファに腰掛け、ごく自然に獄寺を自分の隣へと誘導する。



「…獄寺,ちょっと昔話をしようぜ?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ