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□忠臣(前編?)
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忠臣〜凶悪魔編〜(前編?)


新聖魔対戦の最中、思わぬ第三の勢力が現れた。

魔凶次元からやってきたという凶悪魔である。凶悪魔の力は想像を絶するものだった。ゼウスをリーダーに据えたタケルたちと、デビルを指導者としたバカラたちは、この予想外の強敵に手を組まなくてはならなくなった。

当初は困惑気味だった天使属たち、悪魔属たちだったが、日々凶悪魔の攻撃で荒廃が広がる聖魔和合界の現実を前に、徐々に力を合わせるようになった。
やがて天使属と悪魔属は、力を合わせる事で互いに無いものを補い合える事を知った。

聖魔和合軍の誕生である。



そして、次元を超えて救助を求めに来た、幻次界の虹天使ダーツ。凶悪魔の脅威は、和合界の外までも広がっていた。今は、とにかく協力しあうことが大切だ。そして、凶悪魔の世界・魔凶次元は幻次界からつながっていることが分かった。
こうして、聖魔和合軍たちは各益天女の切り開いた次元の道をくぐり、幻次界までやってきたのである。
・・・・・だが、凶悪魔たち・特に三神官の戦力は圧倒的だった。悪魔軍は一時的に戦力を上げるために、聖魔和合界から混沌(カオス)を持って来ていた。混沌を使えば悪魔たちの力は上がる。しかしそれもすぐに底をついた。

ポーカードは、身体の内側に混沌を内包している。しかし、その力はもう自分では使わないと誓って、この世界(表層)で暮らしていた。
悪魔軍の栄養素として混沌を提供したいとも考えたが、混沌で力を上げた悪魔軍の者がが凶悪魔に殺されると、その混沌の力は凶悪魔に奪われてしまったのだ。まさに混沌は諸刃の剣であった。

こうして徐々に追い詰められ、タケル、カンジー、ポーチ、バカラ、ダンディーラー、ポーカード、ピンゾロイド、ダーツ、マルコネオンを始めとする聖魔和合軍と幻次界の連合軍は、辛うじて小さな岩山を砦に隠れている状態だった。怪我人も多数居り、焚火の明りしかないこの砦の中に、負傷した同志のうめき声も聞こえた。
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