□ジュウロク
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青い 青い 流れる空。

赫い赫い  僕の頬。

軋む 軋む 君の夢。

落ちる 落ちる 2人の悪夢。









































- clover - 〜幸せ。只、それだけを願って。〜<壱拾六>









































さて。足が自慢の紗希が着いたのは、倫の国最大の総合病院。名前を『東兎(ヒガシウサギ)大総合病院』と言う。

「はぁ… はぁ… ってヵ…紗希ねぇちゃん… はぁ… ちょーはえぇ…  じゃん…」

息づかいが「はぁ」から「ぜぇ…」に変わりそうなシラが言う。

「フン…」

俺は余裕だと言いたいのかもしれないが、シジョウはあきらかにいつもより多く鼻を使って息をしている。

素直に吸えば、早く息の乱れも収まると思うのだが…。

「ってか、ねぇちゃんいなくねぇ??」

確かに、その八百万に匹敵する大きなロビーには、紗希の姿が見あたらない。

いかにロビーが広くとも、少女を1人担いでこれば、それなりに騒ぎになるはずである。

それに、今日は大きな宮総出の任務があったわけでもなく、病院はかなりガランとしていた。

「チッ…」

シジョウは舌打ちをすると、人見知りの性格をなんとか変えて受け付けに話しをする。

「…あ…そっか…受付に行けばいいんだ…」

バカなシラが頼りにならないと思ったせいもあるかもしれないが…。

「…おい… 5階の蓮の間だってよ…」
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