頂き物(小説)
□【ココロツインズ番外編・夏休みの僕達。】
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みぃーんみんみん…
みんみんみぃーん…
…遠くから、蝉のうるさい鳴き声が聞こえる。
僕と夏之はべったりとフローリングに倒れたまま、ぐったりとして動けないでいた。
「……」
「あちぃ…。」
「……」
「冬真…?」
双子の片割れが話し掛けてくるが、返事をする余裕も無い。
「…」
突然、がばりと起き上がる夏之に多少驚くが、やはりほとんど動く事ができないでいた。
「わー!しっかりしろ!!」
すぐ側に居るはずなのに遠く離れているように聞こえる夏之の必死の叫び声。
…双葉冬真、熱中症で気絶寸前でした…。