廃校舎の利用者

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気がつけば、俺は志貴の口に舌を入れていた。

志貴は苦しそうに顔を背けるが、俺は構わずに両頬を手に収め、舌に舌を絡めた。

顔を離すと、唾液を垂らしながら志貴の体から力が抜けたようだ。

俺は制服の上着を脱ぎ捨て、志貴を床に押し倒した。

志貴の制服を脱がせている間も、俺はまたキスをした。
コツが分かってきたのか、志貴は不器用ながら舌を絡めようとしてくる。

「何だ。初めてなのか?」

俺が言ってやると、志貴は恥ずかしそうにそっぽを向いて、手で口元を隠した。

「…可愛いな、お前は…」

俺は志貴の耳に舌を這わせ、首筋…胸部へと舌を回す。

「はぅッ…」

俺が胸部の突起を舌でもてあそんでやる度に、志貴はあえいだ。

そして、ベルトを外した時…。

「敏感なんだな。良いよ、最高だ…」

何かを求めようと揺らぐそれを掴み、俺は口に含んだ。

「い…やぁ…!和也ぁ…!」

志貴は俺の頭を剥がそうとするが、構わずにそれを含んだまま、前後に動いた。

尖端を舌で掘っていると、志貴が悲鳴をあげた。
と同時に、何やら喉に流れてきた。
ああ…これが…。

俺は多量にそれを飲み込み、涙を流している志貴にキスした。

「志貴…好きだ」

「うん…僕も…。今度は僕が…」

…え?

と言う隙がなく、志貴はベルトを外した。

「お前…!」

抵抗する理由もないままでいると、興奮していつもの何倍もの大きさになったそれを、今度は志貴が口に含んだ。

「待っ…!はぁ…ああ…」

志貴が動く度に、俺は止めて欲しくないと切に願う。

だが、違ったのは…。

「…ああッ!」

俺が悲鳴をあげてしまい、志貴は飲みきれず…半分は吐いた。

俺が謝罪したのに、志貴は微笑んで…謝罪してきた。

…その後、俺達は頻繁にこの廃校舎を利用するようになった。

もちろん…噂が流れたが、尾が付いた頃には俺達は卒業してるだろう。

1999年、冬。

 〜和也と志貴・終〜
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