永遠の存在
□再会(全35ページ)
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日が完全に落ちた。
一同はそれぞれ腹ごなしをしようと雑誌を読んでみたり、右のわき腹を下にして寝転んでみたり。
「うええ…何だったの、あの緑色の…」
「…残飯臭…」
卵と山芋を食えず、一種の罰ゲームを強制実行された村川と清水は、由梨香が用意した謎のジュースを飲まされたのだが…。
「一体、何を入れたの…?」
そんな清水の問いに、由梨香はメモを取り出して挙げていった。
「青汁に黒酢と豆乳と…それから、納豆・高麗人参・チャンジャと…」
「…も…もういい…」
訊くんじゃなかった…と清水は後悔するのだった。
「何にしても、次はまともな飯にしようぜ」
「賛成〜…」
そう言う悟史だが、心なしか楽しそうだ。
いつも妹と二人きり、しかし、今は自分達の声以外の声が家の中にこだましている。
それを両親は喜んでいるような気がした。
時折、窓から涼やかな心地良い風を運んで来てくれる。
その風に打たれた者達は、次々とごろ寝や背伸びを始めた。
まるで、今日は泊まって行きなさい、と悟史達の母親が囁いているようだ…。