⊂day-to-day⊃

□ Tokyo Go-Go 1
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No.132
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東京ゴーゴー
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  東京ゴーゴー
  [#007] music


  







音楽好きな友人が何人かいて、 彼らは同世代が DEF TECやNOBODY〜聴いてる時にウェス・モンゴメリやジョージ・ベンソンに痺れてたりする。 因みにソレらの名を見てもピンと来なくて当たり前だからね。 彼らが居なかったら私だってウェスが誰かなんて知らない。 ミュージックフリークの友人の一人は、 夜、 音楽の学校に行ってる。 写真はその友人が着てるTシャツ。 其処の学校で売ってるらしいんだけどプリント、 イカすでしょ。 江戸情緒でしょ。

こないだこの友人から“何かを極めた人間の美学には素人は追っ付けない”なんて話しを聞いた。 友人が習ってる先生は40〜50代で痩せた体系に長めの髪を後ろでキュッと束ねたプロの音楽家の方だ。 写真を拝見したケド、 かなりカッコ良い親父…(失礼)人だ。 実際生徒の目から見ても話しはクールだし、 受講楽しいし、 何と言っても勿論プロだから腕が凄いんだって。 普通に会話を喋るようにアドリブしちゃうのを目の前で見ると感動物なんだって、 でもってその度友人は自分の技術の拙さを痛感するらしい。

その先生がね、 ある日、 故マイルス・デイビスの生演奏を聴いた時の話しをしてくれたそうなんだわ。 マイルス・デイビスはジャズで有名な音楽家なのだけど、 色んな名曲のジャズアレンジのカバーをライブで演ったそうなのね。 友人はCDで彼がカバーした演奏を聞いたらしいんだけど『もう何処いらが原曲なんだか解んね…』状態で勿論それでもカッコ良いらしいの。 で、 生で聴いた先生が言うにはね


『デイビス
 位になっちゃうと
 いっそ、 もう
“演らない”トコが
 良いんだよね……』


ライブの時、 演奏しないんだって。 アドリブの処。 大体この原曲のカバーならこの部分で即興が入ってこんな進行になるだろうなーってのが、 聴いてる側も何となーく解るらしいんだ、 先生達のレベルに成ると。 で、 態とその予想をハズす処“だけ”を演奏したりするらしいんだ……。 友人は言う。


「いつか自分が
 その境地に
 踏み込める日が
 来るとは
 今の段階じゃとても
 思えねー…

 ライブ聴きに行って
 演らないトコが
 良いって…
 深すぎる…」


何かに極めた人々の感覚に到達すると、 一般人には想像も付かない域の、 彼らだけに見える美学や歓びが味わえるんだね。

いいね。 今から何かに努力していれば、 そんな次元の物がいつか自分にも見えるかもしれないんだね。










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Aug.'06


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