【NARUTO/鋼 】

□【 蛍火追憶 】   《兄サス》
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蛍 火 追 憶












蛍よ

淡い灯を点しながら

小さな肩に舞い降りた



色あせぬお前の素顔

夜半の夢に華やかに





独り闇を恋で飾り


そして

散った蛍よ





私の心の中の弱さ

包んでくれる

お前の優しさ



今も私を締め付けている

刹那に触れた君の儚さ






笑い顔

ほころぶ顔


思わず見せた悲しい顔



どれも皆君色に

青緑く燃ゆる恋の灯




君へつなぐ橋のたもとに

独りこぼれ蛍





消ええゆく自分に
気づかずにいた

引き留めることは
できなかった

肩に触れた手のひら

つなぎ止めること、
できなかった




私の中に真の灯火

与えてくれた
君の狂気の儚さ

今も私を締め付けている

刹那に消えた

闇夜の蛍火









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