【NARUTO/鋼 】

□【 地 位 】 《ロイ単独思考》
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中から出てきたのは、大リーグのカブスチームのユニホームだった。

そしてそのユニホームには―――――











「・・・・・っ!!!兄さん、これって!!!」


「フフッ、偶然軍内の同期のヤツがヘンリー・ウィリアムスと親戚のヤツがいてな。・・・内緒だゾ?」

耳打ちする様にヒッソリした小声で冗談交じりに言うリチャード。
そんなリチャードに嬉しさの余り飛び掛るように抱きつく。




「っありがとう、兄さん!!!」

ベッドに軽く腰掛けていたリチャードは飛び掛ってきたロイと共に2人床へひっくり返える。


「あはははははっ、ロイ!・・・・・お前は本当ヘンリー・ウィリアムスが好きなんだな。勉強なんて程ほどで良いんだ。好きなこと― ・・・野球、頑張れよ。 将来のヘンリージュニア!」

転がったカブスの帽子をロイの顔にかぶる位深く被せる。

「うぁ、兄さん見えないよぉぉ〜」

ふざけて手をばたつかせるロイ。

するとロイは急に強い力によって、リチャードに引き寄せられた。



「・・・・・?兄さん?」





「・・・・ロイ、父さんはあんなだけどわかってやってくれ。俺も1年軍属になって解ったが、想像を遥かに越えるところだ。父さんは、根は良い人なんだ。」

「・・・・・・・・・」

「そして、母さんを大切にな。俺達がいない間、ここを守る男はお前なんだ。自分で出来る事は自分でやって、母さんを助けてやれ」

「・・・・・・・うん」



すると暗闇のロイの目が明るくなったと思うと兄の優しい笑顔が飛び込んできた。


「よし!」

そう言うと、リチャードは再び優しくロイを抱きしめた。
ロイも大好きな兄をギュッと抱きしめ返した。










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