【SD/その他】
□高校1年春、君との出会い 越野編
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「スゲェ・・・・・」
この一言が越野の口から漏れた最初の言葉だった。
どうしても入学したかった陵南高校。
越野は死に物狂いで受験勉強をした。
綾南高校は、それ程偏差値の高い高校では無かったがスポーツが県でも全般的に優秀な高校の中でもランクが高く、文具両道。
スポーツだけ秀でていれば入学可という訳でも無かったので、越野はなんとしてでもバスケでも名門の地元、陵南へ入学してバスケ部に入部したかった。
ハイ・レベルな環境で自分がどれだけ食い下がれるか、その中で自分がどれだけ実力を上げられるのか挑戦してみたい。・・・それだけの一身で入学試験前日まで寝る間も惜しんで越野は受験勉強をし、そして1日も休まずにバスケットボールの自主練もしてきたのだった。
その結果は 『 合格 』。
合格発表の掲示板の白い紙に自分の受験番号を見つけた時、越野の瞳からは 熱い涙が溢れ、頬を伝い流れ落ちた・・・・。