拍手で使用した小説
□汲んでね!乙女心
1ページ/1ページ
。
久々に柳と会う日
なんということか私は寝坊してしまって、ご飯らしいご飯も食べずに待ち合わせ場所に着いた
(それでも服装は万全、化粧はバッチリしてきたのだと、誰かに伝えて褒めてもらいたいこの事実)
まあ、それでも10分遅れちゃった訳だけど
「ごめん!ほんとごめん!」
本来なら男が言うべきこのセリフ
そして女の子が「ううん、気にしてないよ」とでもいうのが世の中のセオリーだろう
なのに
「寝坊か?」
目の前の柳はまず事実確認をしようとする
私が悪いのは分かる、けど
「う、ん。ごめん・・・」
謝るしかないじゃないか。
頭があんまり良くない私は、上手い言い訳なんか(小走りで急いで来たからだ)考えられないのだ
「いや、遅れるという連絡が来なかったからな」
珍しいな、どうかしたのかと思ったんだ
そんな彼の言葉に不覚にも嬉しくなって(だってちょっとは心配してくれたってことでしょ?)
真実をありのままに、まずはお腹が空いたという情けない事実から話してもいいかなぁ。と思った
。