※これは日記に掲載していたものです。
言葉は、何処から来て何処へ飛んでいくのだろう。
君の言葉一つで、俺は何処にでも行ける。
セツナイコトバ
真夜中に、目が覚めるのは不吉。
昔、誰かが言っていた言葉だ。
まただ、誰が言ったかも分からない言葉を繰り返す。
知らない人の、何時か分からないときに言った言葉を、闇の中で繰り返す。
「希望」なんて信じない。
「信じることの幸福」は幸福でないこともある。
目が覚めてからも、ねているときもあがなうことなど出来ないと分かっているだろうに心の中ではまだ少しでも希望を信じていたくて、訳の分からない気持ちで心を埋め尽くされる。
そんな自分に、
飢えを、感じた。
朝になる。
あれから、夢と現を繰り返し行き来していたような気がする。
時間がたつのが途轍もなく早くも感じるのに、時々とても遅く感じるときがある。
そんな中で、また時間が来たからと支配人にピアノの前に座らされた。
「(どうせ、ここにいる奴らは俺じゃなくても良いくせに)」
「おこしいただき、ありがとうございます。」
「(誰も必要としていないだろうに)」
「これからコンサートを始めます」
「(・・・もう、嫌なのかも知れないな・・・)」
「それでは、プログラム一番・・・」
まだアナウンスが話しているが、どうせもうすぐ終わるだろう。
それから、何時もと同じ孤独な迷宮に迷い込む。
ここから早く抜け出したい・・・
青年の言葉は、闇に散る。
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