モノ置き場

□神と悪魔
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悪魔と神。

神は悪魔と対立する物。

・・・それでも、こういう説もあるんだ。




   悪魔と神




神に逆らった天使は地上に堕ちた。

地上に堕ちた天使は堕天使になった。

堕天使タちハ悪魔トなっタ・・・




「なあ、あーゆーむー。」

歩の隣で火澄が騒ぐ。

「はいはい、あとでな」

「ちょっと話ぐらい聞いてくれたってええやろ。」

「五月蠅い。もう少しまて」

「あーゆーむー」



何故か日常になじんでしまった光景。

敵と味方が一緒に暮らしているというのにだ。



「もうええか?」

さっきからやっていたらしい洗濯物などを干すことが終わったらしい歩に火澄が問いかける。

「まだだ。あと部屋の掃除と布団干すのと・・」

「じゃあそれをちょっとおいといて・・」

「ダメだ。また乾し損ねるだろ」

「うー・・・」

そう言うとさっさと部屋に消えていった歩を火澄はおいかけた。

「・・じゃあ手伝う・・・」



そしてそれから数時間後。

「やっと終わった・・・」

火澄の安心したような声が挙がった。

「ん、火澄、助かったぞ。
・・ケーキ(自家製)でも食べるか?」

「おう!食う!」

そしてやっぱり日常が繰り広げられる



そして紅茶を入れ終わった歩に火澄が言った。

「いつまでこの時が、このええ時が続くんやろな」と。



「さあな」

紅茶とケーキを運び終わって椅子に座った歩が答えた。

「なあ、歩。お前は何処までお前の言う『ファンタジー』とやらを信じてるんや?」

「・・・さあな」

「そればっかやな・・歩は」

「仕方ないだろ。そう言う答えしか返せないことばかりお前が聞くんだから」

「そうか?」

「そうだ」

紅茶などを飲みながら、にしてはダークな話題を繰り広げる。

「でも、」

歩は続けた。

「悪魔はもとは天使だったんだろ?」



神に仕えていた、天使。

神に逆らって地に堕ちた。



・・あがないようもなく。



「だったら救いはあるんじゃないか?」

「・・・・・」



だからどうだ、と言われればこまるのだけれど。



これもまた清隆の教えた知恵の一つ、だから。

それでも、希望はあると考えられそうだ。


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