題名のない詩@

□卒業式後…
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あなたに会いたい‥
あの日 あなたは私に笑いかけてくれた
私の中に何かが生まれた
楽しい毎日 楽しい時間
それは とても速かった
卒業式の日
どうしてあなたは私に
「さよなら」を言わせてくれなかったの?
どうして
顔さえ合わせてくれなかったの?
もう 毎日のように会えないのに
声を聞きたくても 聞けないのに…
本当のこと 言えば良かった
たった一言「好き」だと…
 
あなたに会いたい あなたに会いたい
 
歩き慣れた家への帰り道
ゆっくり歩いて 静かに目を閉じた
風が頬を撫ぜて 私が目を開けると
「何でいるの‥」
思わず口から漏れた
「悪い?」
そう言ってあなたは
さっきまで触っていたケータイを
コートのポケットに入れた
「寒いから肉まん食おうと思って 食う?」
その言葉を聞いて
あなたの手を見ると
コンビニの袋にお菓子が少しと
肉まんが 2つ
「2つも食べるつもりだったの?」
「んな訳ないだろ」
笑いながら肉まんを差し出されて
受け取りながら 私は気づいた
お菓子がほとんどカラになっていたことと
あなたの手と肉まんが 
少し冷たくなっていたことに…

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