題名のない詩@

□階段
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コツ コツ コツ

僕は暗い階段を降りていく

コツ コツ コツ

細くて 左右に何も見えない階段

上は眩しいし  下は闇

いくつもの階段が四方八方から出ている


下に行ったからって下に行けるとは限らないけど

上に行ったからって上に行けるとも限らない

「ねぇ」

僕はもう一人の『僕』に話しかけた

『‥‥』

君は答えてくれない

「どこまで続いてるの?」

『‥‥』

黙って僕の後ろをついてくる

「いつになったら終わるの?」

『‥死ぬまで』

急に立ち止まったと思ったら

そうポツリと呟いた

僕は立ち止まり後ろを振り返った

「ココから飛び降りたら死ねる?」

『死にたいの?』

「微妙‥かな…」
 
誤魔化す様に僕はまた歩き出した

コツ コツ コツ

君も後ろをついてくる

コツ コツ コツ


『ねぇ』

「‥‥」

『毎日楽しい?』
 
「‥楽しいよ」

足元を見たまま僕は答えた

『じゃあ‥ なんで… 

そんなに苦しそうに

泣いているの?


涙が頬を流れ

階段に落ちた 

「知ラナイ」

僕らは

階段を降りていく

「デモ‥ トテモ苦シイ…」

涙がまた頬を流れた

 
コツ コツ ポツ

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