・小説

□叫
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「う、わぁあぁぁあぁぁぁ!!!!」




悲鳴。




声帯を突き破り。





喉を潰し。






在らん限り。





叫ぶ。





叫ぶ、叫ぶ。




喉など潰れてしまえ。





貴方に聞こえない声など、





貴方に届かない声など、





ただ




もし、この声が届くなら




「い、いやだ…いやだ…いやだぁぁぁぁ!!」






涙が止まらない。




「ティキ!?、グッ…あぁ、ティキぃ……ティキ!!」




嗚咽と共に叫ぶ。




帰って来て、愛してるから。





消えて初めて知った気持ち。




今更わかる。
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