戯言SS.s

□ぷろぽーず?
1ページ/5ページ

============
ぷろぽーず。
============
ぼくは今日死ぬ。

0

狐面の男…西東天との決戦から8年が経った。
いや、友曰く詳しく言えば7年と11ヶ月だそうだ。
あの日を境に色々変わった。
哀川さんの請負業を真似てぼくも請負業を始めた。
初めは1年もつか分からなかったがこれが案外創業8年目を迎えつつあった。
そして…そして玖渚友は…彼女はその碧い髪は半分黒くなり、目も右目は黒くなった。
上下移動もできるようになり、いまやそのサヴァンとしての能力と引き換えに枷を解き放ったのだ。
そして昨日…
『いーちゃん、いーちゃんは明日暇なのかな?』
それは電話越に会話をしてくる玖渚の声だった。
「あ、友、うん。
明日は仕事は無いから暇だよ」
それは真実。
詐欺師が、戯言遣いが、決して嘘をつかなくなってからの話し。
『じゃあいーちゃん、明日デートしようよ』
いきなりだった。
「え?」
思わず聞き返してしまう。
『だからデートだよ、いーちゃん』
電話越だと言うのに恥ずかしそうに言っているのがわかった。
「あ、うんいいよ」
驚きの余りに拍子抜けしてしまった。
『よかったんだよ』
ホントに安心しきった声を上げていた。
そして、ぼくの地獄は始まった。
その後他愛ない会話を終わらせたぼくらは引き続き鳴る買換えたばかりで扱いの妙に慣れない携帯がなる。
着信表示:哀川潤。
哀川さんからだった。
「こんにちは哀川さん」
『おーう久し振りだないーたん。』
たまに名字で呼ぶ事にキレるが今は機嫌がいいらしい。
「で、何かようですか?」
『あ、そうそう明日暇かいーたん』
何故明日か…
『今京都にいてよ、ちょっと暇だからさ』
なるほど。
「えーと明日は朝から友のやつとデートなんですよ」
そういうとしばらく哀川さんからの返事らしい返事は無
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ