艶麗の書
□e据え膳喰わぬは忍びの恥
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「…ふぅ……っとティッシュティッシュ…」
シカマルのナカへと大量に出したアスマはスッキリした顔で吐き出したモノを拭く為のティッシュを探す。
―…スッ……――
「おっ…悪いな…」
そこに都合良く後ろからティッシュを差し出されアスマはソレを受け取ると、シカマルとの結合部にティッシュを当て垂れない様にしながら引き抜いていく。
「いやぁ何……息子を綺麗に拭いてやってくれよな?」
「……はいそりゃあ勿論……ΣΣってシカクさん!?」
アスマが振り返ればそこにはおでこにピキピキと青筋を浮き上がらせ仁王立ちしているシカマルの親父…奈良シカクの姿が……。
「…ぇ……っと…鍵は…」
「外から開ける鍵持ってるからなぁ…」
ゲンマはとっくに影に捕らえられており、観念したのかうなだれ反省の色を見せている。
「…俺もよく此処で母ちゃんと色々したもんだから暗黙のルールは分かってる。分かってはいたがどうだ?中から聞こえる喘ぎがウチの大事な息子っつぅのは捨て置けないわな?」
どんな声でも親なら気付く訳で……
シカクは素早く印を組み変えアスマを捕らえ、先に捕らえて置いたゲンマと一緒にお仕置きとばかりに縛り上げていく。
「…息子を可愛がってくれてありがとな…これはほんの礼だ。…影首縛りの術!!」
シカクが渋く術名を言えばギリギリと影が二人を襲い悲鳴がこだまする。
『……手加減してやれよ親父…』
「…お前なぁ…大体てめぇがボヤボヤしてっからこんな目に合うんだ。
大方居眠りでもしてたんだろ〜が。…ま、犬にでも噛まれたと思って忘れろ」
そのまま連れて帰られたシカマルはシカクの淡泊な性格のおかげか一時の気の迷いと済まされ、アスマとゲンマにもお仕置き以上のお咎めもなく、その後一切今回の事に触れられる事はなかった。
……がしかし初めてが激しかったせいか芽生えた欲求を満たす為にシカマルは時折二人を誘い惑わせ、シカクにはバレない様に内緒で色々イケナイ事やらくだらない事を教えて貰った…とか。
それでももう二度とこの場所が使われる事はなかったのでした。
:END:
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