×××××

□そんな君が好き
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・アスシカ微裏…旧拍手短文。









『……おじちゃんだれ?』


「ΣΣおじっ…!?」



二十歳になったばかりだと言うのにフサフサと熊みたいに立派な髭を携えたアスマが悪いのか。

クリクリとした瞳で見上げてくる小さな子供の言葉がグッサリ刺さりうなだれる。


「ふははは。シカマル?こんなにモッサイ髭だがなぁ…まだ“お兄ちゃん”って呼んでやれよ…な?」


そんなアスマの肩を叩き終始笑いを耐えながらシカクは自慢の可愛い息子を抱き上げる。


『…とーちゃんよりモサモサなのに?』


シカマルは抱き上げられたままアスマに手を伸ばし髭に触れる。


「シカマル〜?アスマお兄ちゃんと遊ぼうか?」


お兄ちゃんを強調しながら髭を触る小さな手を握る。



『う〜……めんどくせ〜』


シカマルは握られた手を思いっ切り振り解き、首をブンブン横に振ってシカクに抱き付く。


「シカマル?今日は父ちゃん任務で母ちゃんも抜けられねぇ用事があって居なくなっちまうからアスマと遊んでる約束だろ?」

 

『…………や。』


今まで一度もただをこねた事のないシカマルだったが今日は別の様で。
シカクの服を握り締め離そうとしない。



「……俺嫌われちまいましたか?」


「…………いつもは人見知りとかないんだがなぁ…シカマル何が嫌なんだ?」


『………おっきいの』


「……ん?」



『おっきくてもじゃもじゃで…おれくわれちまうからヤなの!!』


「んな訳あるか!!いいから行くぞシカマル」



アスマはしがみつくシカマルをヒョイッとひっぺがし肩に乗せる。


『………っ』


高くて怖いのかシカマルは遂に耐えきれなくなった涙を零しピーピー泣き出してしまった。























「…そう言や、あん時も泣いてたな」


『………んっ…なに?』

アスマはシカマルを組敷きながらふと昔を思い出す。


(喰われちまうから嫌か……)


『…………っ』


撫でながらキスをすればシカマルの瞳から涙が零れ落ちる。



「……お前は昔っから感が鋭いのな」


『………は?…なんの事だよ?』


 

クスッと笑うアスマに気分を害されたシカマルはムスッと頬を膨らます。


「そ〜いう顔も可愛いぞシカマル?」


『…も……髭!!』


頬に髭を擦り付ければシカマルは嫌そうに払い退ける。




小さな子の言う事はあながち間違っちゃいないな…そんな風に思いながらアスマはそのデカい体でシカマルを攻め立てる。

こうして小さな仔鹿ちゃんはやっぱり熊さんに食べられてしまったのでした。




















 

 

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