僕の中のネジ巻き時計。
時を報せる、鐘は鳴らない。
 廻らず動かず静かになって、
  アノ日からは刻まない。

僕は動けず、周りは急ぐ。
置いてきぼりの針達は…
アノ日ばかりを憶って眠る。

進めない頭は真っ白で、
懐かしい音だけ想って眠る。






初。

我。

薬。

日。

唄。

庫。

詩。

綴。

板。

灯。

宛。






ネジを巻いてくれる手はもういない。
壁に掛かって、埃を被る。
止まった針は、動けない。
巻かない限り錆びるだけ。

…いつか進める時は来る?
…低い鐘の音聞けますか?


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