□サトラレ…?
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サトラレ…?


『一護さんてほんと可愛いなぁ〜』

『もう食べてしまいたい、なんて言ったら顔を真っ赤にさせて怒るんでしょうねぇ。まぁそれも煽るだけなんスけど。』

「…」

『眉間に皺寄せちゃって…そこにキスの一つも落とせばすぐに消えちゃうんスよね〜本当に可愛いナァ』

「……」

ぶつん。

『アラ?』

肩をワナワナさせる一護を見て、何で怒っているのか見当もつかない男はどうしたの?と首を傾げるばかり。

それを見た一護はもう我慢ならないと言わんばかりに机を力の限りぶっ叩き立ち上がった。

一言叫ぼうとしたのだが、それをテッサイ達に止められ結局怒りの矛先は何処にも向けられる事なく自分の腹に戻るしかなかった。


「いつまで隠しておくんだよ…!」

「それは…」

「大体こうなったのは作った薬を毒味とか言って飲んだ自分自身が悪いんじゃねぇか」

「そうなんですケドまさかここまで効果が持続すると思わなくて…」

「いいじゃねぇか、店長のいつもはわからない本心が聞けてよ」

「あんな本心なんぞ聞きたくないわ!」

だから早く元に戻してくれと続ける一護にウルルは

「確かに長く効果が見られますがそれでも恐らく長

くて後1日です。それだけ待ってもらえますか?」

「…」


一護が帰った後、テッサイがこっそりと

「店長、いつまで隠すおつもりですか?」

「ん〜…今日までかな」


そんなことを話していたのを露知らない一護はげんなりしながら帰り道を歩いていた。

…確かに彼の本心が聞けて嬉しかったこともあった。

でもそれも最初だけ。後はさっきのようにもうこっぱずかしい言葉ばかり。

普段からよく言われてはいたがこうも延々聞かされていると恥ずかしさを通り越して怒りがこみ上げてくる。

あまつさえ自分だけならまだしも他の奴等にもそれは聞こえてしまうわけで。

それが更に怒りに繋がる原因にもなっている。一体浦原はどんな薬を作りたかったんだ!と思う。

どうやら薬は失敗しているようだが。『何にも効果ないっスね〜』と言っていたから。

溜め息をひとつ吐き、仕方なくそれに同意するように頷いた。

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