【SD+】
□あなたがいれば、それだけで。
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無情に何かを壊したい気持ち。
無性にアンタが恋しい気持ち。
混ざり合って
折り重なって
もう分からない。
携帯を握る代わりに、枕を強く抱き締めた。
今ここにアンタがいない。
ただそれだけのことなのに、
当然のことなのに、
どうしてこんなにも苦しいのだろう。
「はぁ」
こんな日は、さっさと寝ちまうに限る。
だって明日もいつも通りアンタに会えるのだから。
気分転換に音楽でもかけようと、コンポのリモコンを探す。
ふとローテーブルを見回すと、チカリと着信を告げる携帯が目に入った。
こんな時間に誰だろう……
かすかな不安と、かすかな期待。
オレは吸い込まれるように携帯を手にとった。