【REBORN!】

□小さな仲介者
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仕方が無いので“迷惑だ”というオーラを全面に出しながら、紅茶を啜る。…しかも複雑な事に、砂糖の甘さが丁度良かったりする。
そんな僕を、こいつは何とも楽しそうに眺めていた。


…だが暫くして、突然思い出したように口を開く。



「あっ。“恭弥”も紅茶飲みます?まだお湯も残ってますし」


――そう話しかけた先は、僕の肩に乗っかっている鳥。


『なに、鳥に話し掛けてんの。それに前も言ったよね?人の名前付けないでって』

「クフフフフ…まぁ、いいじゃないですか。ねっ、“恭弥”?」

そう尋ねられた鳥は、羽を忙しなく動かしていた。


《コウチャ、ノミタイー!》


…この変人ときたら…それを見て、満足そうに微笑んでいる。


「やっぱり、鳥の方の“恭弥”は素直ですねぇ。…本物と違って…」



学習能力というものが存在しないのか…こいつは応接室に住み着くようになった鳥の事を、未だ僕の名で呼んでいた。


『…何か言った?』


「いえ、何も」


そう笑顔で答えた後、こいつは予告通り鳥の紅茶を淹れ始めた。(言っとくけど、鳥は紅茶を飲んだりしない)


だが…そのおかげで、少しは場が静かになる。

僕は再び、風紀委員の仕事に手を付け始めた。
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