【SD+】

□Love&War
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帰り道は……
いつも、戦争である。









【Love&War】









“お疲れっしたぁ!!”

いつも通り、充実した部活を終えて。
オレは帰路につこうとする。


「ふー。今日もバスケを満喫したぜ!」


今日も1日バスケが出来て、ほんと良かった。
また明日からも、きっとバスケ三昧。

なんて……穏やかな気持ちで、正門へ向かう。
そう、ここまではいいんだよ。ここまでは。

だが今日もやっぱり――
お馴染み、正門にふたつの影。


「みーつぃサンッ、一緒に帰ろうぜぇ!!」

「ミッチー、待ってたよ。ほら、早く後ろ乗って?」


やっぱ……今日もいた。


「宮城!水戸!言ってんだろっ、毎日毎日待たなくていいって。」


ふたりの後輩に、そう言い放つ。
だけど、気にするようなヤツらじゃなくて。


「なに言ってんの、三井サン!遠慮なんかしねェでよ。」

「そうだよ。ミッチーとオレの仲でしょ?早く、ふたりで帰ろ。」


言ってから、ふたりは暫し睨み合う。


「なに言ってんの、水戸。三井サンは、オレと帰んの楽しみにしてんだぜ?」

「そっちこそ、冗談は頭だけにして下さい。ミッチーは、オレと帰る約束なんだ
よ。」

「はぁぁ!?テメェふざけんなっ。こういうのは、先輩に譲れっ!」

「ミッチーが嫌がってるでしょ。こういうのは、後輩に譲るもんじゃないの?」

「……だーーっ、うるせぇ!てめーら、手ぇ離せ。痛ぇんだよっ!!」


迷惑にもヒートアップしたふたりに、両手を同時に引っ張られる。
いてててて!?
ったく
こちとら部活で疲れてんだ、勘弁しろぃ。


「あっ、すんません!」

「ごめんね、ミッチー。」


オレの言葉に、やや落ち込んだ様子で。
だがそれでも、ふたりが手を離すことはなかった。

っつか……
宮城、おまえも部活で疲れてんだろ。
水戸、おまえは今からバイトだろ。

なんつぅか
無駄な労力は使わねー方が、それぞれのためじゃねぇ?
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