【SD+】

□捕らえ囚われ、どこまでも。
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昼休み、
屋上にあんたとふたりきり。



このまま






世界が終わっちまえばいいのに……。









【捕らえ囚われ、どこまでも。】










いつものように
飯を食い終えて、あんたは昼寝を始める。

いつものように
オレの肩に、頭を乗っけて。


「ミッチー」


火の点いていない煙草、口でぷらぷらさせながら声を掛けた。
面倒そうに首だけこちらに捻った彼の、頭を優しく撫でながら。


「んー……?」


気持ちよさそうに目を細める、
そんな姿すら愛しくて。

けれど、
それと同時に





どす黒い


どす黒い



醜い感情が、オレの中を彷徨い暴れる。




「実はさ……」


それは願い。
祈りにも似た、切なる想いで。


「オレ、ミッチーのこと殺したいんだよね。」


このキタナイ感情が、
これ以上溢れてしまう前に。


「…………………へ?」


たっぷり30秒は固まって、これでもかってほど目を見開くミッチー。
まぁ、当然の反応だよね。


「殺!?なっなに言ってんだよ、おまえ!!」


なんて叫んで、若干オレを窺うように見つめてきた。

そうやって
永久にオレだけを、その瞳に映してくれていたら……
きっとこんな気持ちにはならないのに。


「ねぇミッチー」

「こ、今度はなんだよ」

「……ヤろっか。」


にやりと口端を上げ、覆い被さる。


「はぁ!?ふざけんな!学校ではしねーっていつも言って、……っ」


ガリッ
と、音を立てて首筋に噛みつく。
次いで煽るように舐め、ゆっくりと唇を離した。
散った紅の痕、その鮮やかさに少しだけ満足する。
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