【SD+】
□鏡よ鏡
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ねぇ、フシギなことを考えてみようよ。
“アンタがオレでオレがアンタ”
ねぇ、ステキなことを考えてみようよ。
“オレがアンタでアンタがオレ”
すっごく、サイコーだと思わない?
【鏡よ鏡】
「鏡よ鏡、鏡さん」
「あ?」
「三井サンになーれっ!」
「……………。」
「?ちょっと、なに離れてんのさ。」
至極真剣に唱えれば、軽く遠ざかる愛しい人。
「だってキモいんだもん、おまえ。」
そう呟いて三井サンは心底嫌そうな顔をした。
その反応、なかなか傷付くんですけど。
「ヤだ。離れないでよ、三井サーン」
「……そもそもよ、何さっきから鏡見てんだ?コエーんだけど。」
ベッドに腰掛け、大好きなアンタにしがみついてみる。
けれどさり気なく避けられて、そのうえ手に持っていた鏡まで奪われてしまった。
アンタはさっきから週バスに夢中、
しょーがないから暇潰しに鏡を眺めてたオレ。
流石に気になってきたらしい。