【REBORN!】
□小さな仲介者
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はぁ…。
思わず、溜め息が出るよ・・・
【小さな仲介者】
今この応接室には、僕以外の…いわば“不法侵入者”が居る。
その名も、ろくど…ん、ろくみち?
忘れちゃった。
とにかく、そいつが居る。
「…ちょっと、恭弥!“そいつ”は無いでしょう!?僕には“六道 骸”という立派な名前が…っ」
『ふぅん』
名前なんて、別にどうでもいいし。…ていうか…何なの?この変人は。
今、勝手に人のモノローグに入ってきたよね?
そんな僕を気にも止めず、この変人は呑気にソファで寛いでいる。
「はぁ…それにしても、何だか暇ですよねぇ」
『――僕は暇じゃないんだけど。用が無いなら、帰ってくれる?』
人が風紀委員の仕事をしているというのに、目の前で紅茶を啜られては迷惑極まりない。…ていうか、そもそもさ…
この部屋には、ポットもカップも置いてなかった筈だけど。
「あぁ…これは、僕が持参したんですよ。便利でしょう?」
だから、ソレやめてってば。
『さっきから、人の思考回路読まないでくれる?…気色悪い』
「やだなぁ…そんな。恭弥の事なら何だって分かるんですよ?クフフッ」
――それ、俗にいう“変態”ってやつじゃない?
『………。』
「あっ、無視ですか。恭弥の紅茶も淹れますよ。…砂糖、何杯です?」
『飲まないよ』
「クフフ…1杯ですね」
いや、“飲まない”って言ったよね?僕の意見は普通に無視され、否応無しにカップを手に持たされた。