【REBORN!】
□halcyon days.
1ページ/2ページ
【halcyon days.】
ぴちちち、ぴち…
「恭弥。恭弥ってば!クフフ…全く、くすぐったいですよ?」
『…………。』
「恭〜弥、愛してますvV(チュッ)」
『(…ぴき…)ねぇ。そろそろ咬み殺していい?』
「えっ」
『なに勝手に、人の名前付けてるの』
彼はそう言って、鳥と戯れてる僕を睨みつけた。
――ここは、並盛中の応接室。つまり、彼の巣のようなものだ。…いや、違うな。さしずめ・僕と恭弥の愛の巣、ってところでしょうか?クフフフフ…
『…。不愉快な事、考えないでくれる?』
僕がそんな事を考えていると、まるで心の中を読んだかのように恭弥がそんな事を言ってきた。
「…というか…その鳥、元はバーズのでしょう?実は“恭弥”って名前だったんですよ」
もちろん、嘘ですけど。
にっこり笑いながら“恭弥”にキスをすると、正面からトンファーが飛んできた。
『ウザい』
「酷いですよ。…じゃあ…この鳥、“骸”って名前にしましょうか?――毎日、貴方がキスをしてくれないと死んでしまいます」
僕はそう言いながら、正面に居る恭弥の腕を引っ張った。
『じゃあ死ねば?…んっ…』
同時に、塞ぐ唇。
彼は思いきり僕の肩を押し返したが、差し込んだ舌を拒む事はしなかった。
――こんな穏やかな時が、いつまでも続けばいい――
そんな、らしくもない事を思った。
『それにしても…暇だよね。何でいつも来るの』
ボソリと“別に頼んでもないのに”と付け加えられる。
…おや、随分と迷惑そうな顔ですね。
結構ショックですよ。
「“恭弥”に会いに来てるんです。鳥の方の」
『……ふぅん』
すると恭弥は、微かに不機嫌そうに顔を顰めた。
「おや…?」
『なに』
「…いいえ♪」
もしかして…鳥なんかに、妬いてくれてるんでしょうか?
自然と、顔が綻ぶ。
「恭弥」
『……!』
そして、もう1度キス。
だって僕は、恭弥とキスをしないと死んでしまうから……
なんて、ね。
・END・
→後書き