本棚U

□『5× 』
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「なんだかんだ言っても、あの人、歌もダンスも上手いし、絵も字も上手い。その才能は誰もが認めてるからね。」

何の躊躇いもなくそう言った翔ちゃん。

その言葉に、ほんの少しだけ嬉しそうにして、じっと画面を見てるリーダー。

「はぁぁぁぁぁ。」

「……飽きないね。」

「そんな地を這うような溜め息つくなら何回も見んなや。」

「だってさぁ、リーダーも翔ちゃんも絆深っ!って感じだもん。」

「まぁ、言ったら、おとぼけ父ちゃんと、しっかり母ちゃんだからねぇ。」

「自由人の長男と、優等生の次男ってのもあるね。」

そう、そうなんだよ本当に。
で、言うならニノと松潤は昔からニコイチって感じ。

だからさ、真ん中の俺は…。


TV収録の合間の休憩時間ーーー
楽屋の畳部分では

「うわっ、松本さん何その腹黒い作戦。」

「ニノにだけは言われたくないんだけど。」

楽しそうにピコピコとゲームをしているニノと松潤。

テーブル部分では

「智くん、これ、次のコーナーの進行表見た?」

「んぁ?オイラはいーよ。進行しないから。」

「えぇぇ。ったく。自由だなぁ。」

「……時間来たら起こして。」

「へいへい。了解。」

翔ちゃんとリーダーの独特の雰囲気。

大体、ミラクル担当とか、テンション担当とか、
グループに必要なわけ?
……なんて思ちゃう真ん中の俺は、
ひねくれ者なんだろうな。

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