本棚V
□『終わりの始まり』
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『彼女がお母さんみたいになるのは
なんか嫌だよね』
いつかの雑誌に書いてあった
雅紀の言葉
ドラマの撮影が始まってから
私が雅紀に送ったメールを読み返す
『ちゃんと寝られてる?』
『ご飯食べてる?』
『体調どう?大丈夫?』
まるで……お母さん……
『現場の雰囲気すごくいいからさ、
楽しく撮影できてるよー。』
なんてLINEにも、返した言葉は
『よかったね♪安心したよ。』
って………
『逢いたい』よりも
『休ませてあげたい』って
思い始めたのはいつからかな。
きっとそれが
恋の終わりの始まり。
雅紀の恋人だったことを
次に実感するのは
『別れたほうがいいと思う』
この恋が終わる時…
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