本棚V

□『ひとりで泣いたら』
1ページ/1ページ


「何か、あった?」

そう聞けば、あなたはいつも

「ん?何にもないよ?」

ってニッコリ笑ってて


「大丈夫?」

そう聞けば、あなたはいつも

「大丈夫よ。全然元気。」

って優しく笑ってて


「オイラに相談とかしたくないのかね?」

ポツンと楽屋で呟けば…

「あぁ、リーダーってそっち?」

ニノが
ゲーム機から視線を上げてそう言う。

「そっちってどっち?」

「わかんない人には言わない。」

ってまた視線はゲーム機に…。

「お前はホントに意地悪だねぇ。」

机に突っ伏せると、

「またやってる。」

翔ちゃんが助け船を出してくれた。

「相談したくないんじゃなくてさ、心配かけたくないんじゃないの?」

「あっ………。」

「ふふっ。智くんさ、ボーッとしてる時と、考え事してる時と顔いっしょだからね。」

「大半はボーッとしてるけど。」

ニノが茶化す。

「そっか……。」

気を使ってくれてたのかな。
……あなたらしい。


いいこと言ってあげらんないかもしれないけど

相づちしか打てないかもしんないけど

ちゃんと、話聞いてあげる。

「ひとりで泣いたら、許さないよ?」


.

『確かに恋だった』サマ。
お題お借りしましたm(u_u)m

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ