本棚V

□『天使の恋』
2ページ/4ページ


「松潤はさぁ。」

「え?」

リーダーと二人の楽屋。

俺のスマホを覗いたリーダーが、
そのまま横に座り、のんびりした声を出す。

「松潤は、彼女の前でも『松潤』だったんじゃないの?」

「?」

「相手の事なんて考えられないくらい、伝えたい想いとかないの?」

リーダーの言葉が
胸に突き刺さる。

普段ぼんやりしてるけど
時々ビックリするような言葉を投げ掛けてくる。

「ふふっ。」

ふにゃりとした顔で、ポンッと
俺の頭に手を乗せたリーダー。

「松潤はさ、優し過ぎるんだよ。たまにはさ、欲しいものは欲しいって、言っていいんだよ。」

そう言って、俺の頭を撫で、

「時間になったら起こしてねー。」

と、畳の上で背中を丸めて寝てしまった。

俺…甘やかされてんな…

,
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ