本棚V
□『天使の恋』
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「松潤はさぁ。」
「え?」
リーダーと二人の楽屋。
俺のスマホを覗いたリーダーが、
そのまま横に座り、のんびりした声を出す。
「松潤は、彼女の前でも『松潤』だったんじゃないの?」
「?」
「相手の事なんて考えられないくらい、伝えたい想いとかないの?」
リーダーの言葉が
胸に突き刺さる。
普段ぼんやりしてるけど
時々ビックリするような言葉を投げ掛けてくる。
「ふふっ。」
ふにゃりとした顔で、ポンッと
俺の頭に手を乗せたリーダー。
「松潤はさ、優し過ぎるんだよ。たまにはさ、欲しいものは欲しいって、言っていいんだよ。」
そう言って、俺の頭を撫で、
「時間になったら起こしてねー。」
と、畳の上で背中を丸めて寝てしまった。
俺…甘やかされてんな…
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