小説

□冬のある日
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◇◆ハヤト視点です◆◇



街の中

「あ〜なんでなくしちゃったんだろ」
「先輩の机の上が汚いからですよ」
「宿題プリントなくしちゃうなんて先輩大丈夫です
 か?提出しなくちゃ怒られるでしょう?」
「そーなんだよな〜」


僕はハヤト
ポプ学園の中学2年生
となりでさっきから話しているのは僕の先輩
でリュータ先輩
ポプ学園の高校2年生で
よく補修をして休みをつぶしている人です
優等生の僕がなぜこんな寒い中外に出て先輩と歩いているかというと


「まったく、せっかく補修受けない代わりに家でプリ
 ント書けって言われてたのに」
「そのプリントなくしちゃうんですもんね」
先輩は英語の補修でやるはずだったプリントをやってくるということで補修をまぬがれていたのにそのプリントをなくしちゃったらしいんです


「先輩もバカですよねー」
「先輩に対してその口の聞き方かよー」
「それにしても今お正月なのに先生家にいますかねー」
(さっきの質問に対して答え無しかよ)
「先輩聞いてますか?」
「聞いてる聞いてる」


そう言うと先輩は難しそうな顔をしていた
僕にその答えを言わせるには100年早いですよ?先輩


「DTOは家にいるだろー多分」
「どうしてそう思うんですか?」
「だってDTO金無いから実家帰れないだろ」
「それもそうですねー」


だいぶん失礼な会話をしているような気がしますが気にしない気にしない


「お!ここじゃないか?DTOのアパート」
「みたいですね」


中に入ってDTO先生の部屋の前まで行ってみる
いちよう先生なのでノックをしておきますか


「センセー?いるー?」
「・・・出てきませんね」
「留守なのかな・・・センセー?」


先輩が扉を遠慮なくたたく
それでも先生は出てきません
どうしたのでしょう


「・・・あんたら、なにしてるんだ?」


・・・誰か知らない人に話しかけられました
先輩が聞き返します


「あのーここってDTO先生の家ですよねー」
「DTO・・・?あの三角眉毛か?」


三角眉毛・・・適切な表現ありがとうございます


「そいつだったら昨日引っ越したよ」
「引越し!?なんでまた」
「さぁ、知らんな理由なんて
 (困ってんのはこっちもだってーのに・・・)」


あの先生が引越しするとは・・・いったいどこにそんなお金があったんでしょう


「何故引越ししたかは知らんが・・・」
「しらないけど・・・?」
「引越しの挨拶に来たときは驚いたな」
「びっくり?どうしてですか?」
「だって・・・・・」
『だって?』
「あの人の髪オレンジだったろ?それがまっ白になっ
 てんだから」
「真っ白!?」


あの先生の髪が真っ白!?
いったい何があったんだろう・・・
ストレスで?
でもあの先生はそんなストレス感じそうにないし・・・


とりあえず大家さんに事情を話してDTO先生の新しい住所を教えてもらいました
どうやら家賃がたまっていたそうで逃げないように住所をメモしていたそうです


「とりあえず行ってみるか」
「そうですね、とりあえず行ってみますか」


とりあえず先生の家に行ってみないことにはどういうことかわからないですからね










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