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□ソンザイ
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血だらけで立っている俺
俺は俺の存在を殺しによって確かめる
殺して殺してただそれだけ
それをしてないと不安でたまらない
自分は何のために生まれたのか
わからなくなってしまいそうで
「うおぉぉぉぉ!」
まるで一匹のはぐれ狼と同じ
自分の存在を他に知らせたいんだ
『いい声してんじゃん』
その声聞いて振り向いた先にいたのは
月明かりに照らされている一人の男
俺は剣を構える
しかし男は笑いながら手を振る
『あぁ。俺、戦う気ないから。ただお前の声に惹かれただけ。』
声?
『そう。声。お前は自分の存在のしるしがほしいんだろ?』
ほしい
俺がここに生きているというしるしが
『なら歌ってみろよ。』
何を?
『何でもいいんだ。ただ自分の感情に素直になればいい。』
素直に・・・・・
「♪〜〜♪〜〜」
聞こえたのは不思議な旋律
なぜだろう殺してないのに不安じゃない
『なっ!存在を見つけた気がするだろ?』
コレが存在
これが俺
『もっと知りたいなら俺と一緒に来るといいぜ』
知りたい
もっともっと
『あっそういえば、名前言ってなかったな。俺はMZD。おまえは?』
俺は・・・・
「六」
『じゃあ六。行こうぜ。音の世界へ』
そして俺は新たな世界へと一歩進んだ