おお振り短編
□眩しすぎるキミ
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光っている道の先、眩しすぎて何も見えない。
「ごめんね。私、キミが眩しすぎるから何も見えなくなるんだ…」
私とは違う場所にいるキミは太陽よりも輝いて、
いつも光を絶やさない。
「だから、…もう、一緒にはいられないんだ。本当にごめん」
私ができることはキミにサヨナラを言うことだけ。
キミにはもっと素敵な彼女ができるよ。
「なんで、別れるんだよ。眩しすぎる?意味わかんねぇ…」
困惑。キミは私を愛してくれていたんだね、ごめん。
でも、これは変えることはできない選択なんだ。
「ごめん。私はもう決めたんだ、キミのことを忘れるって」
忘れることなんてできないけど、キミはいつか私を忘れてくれるだろう。
離れたくないのは私も同じ、でもね、決めたんだ。
「オレは認めない、別れるなんて。…なぁ、どうしたら別れるなんて言わなくなるんだ?」
私に縋るキミは今にも泣きそうで、こんなことをした私は馬鹿なのかもしれないと思った。
ねぇ、キミは分かってる?キミの行動が私をおかしくしてるって…。
「ごめんね…、梓。キミを愛しすぎた私が悪いんだ」
キミに見えないように流したモノは深く心に染み込んだ。
静かに頬を濡らしたのはキミへの愛。
いなくなった私に気づかないキミよ
(永遠の別れを告げた私を許して下さい。)