おお振り短編
□言えない言葉
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すき。キミのことが。
なんで、こんなにキミをすきになったのか分らない。
でも、僕はキミを愛してしまった。
「どうしたの?集合じゃないの?」
近くで笑ってくれるキミも、心配してくれるキミも全部、僕だけの特別にしたいんだ。
「なんでもないよ。行ってくるね」
でも、そんなことは僕にできない。
すきと言えない僕はいつまでも願い続けるだけ。
「うん、いってらっしゃい。がんばってね」
だいすき、キミが。抑える気持ちが溢れないように蓋をする。
この関係が壊れないように…。いつまでも願い続ける、キミとの未来を。
「うん、がんばるよ」
彼女から離れた僕は笑えてたかな、離れたくないなんて思ってしまうぐらいキミがスキ。
言えない言葉はキミがスキ。
(栄口って、あいつのこと好きだろ)
(えっ、なんで知ってるの!?)
(わかってないの本人達だけだし)
(そうなんだ…、だからって、オレが好きだって教えないでよ?)
(あいつの好きな奴って、栄口だった気がするけど?)
(!?)
片思いじゃなくて両想い。