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□キミ想ウ
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―ねぇ ねぇ シロちゃん、こんなお話知ってる?―
雛森の話の切り出しは、いつだってこうだった。
《キミ想ウ》
「日番谷は〜んっ!!」
「おわぁっ!?」
桜も咲き始め、ポカポカと気持ちの良い朝を迎えていた十番隊執務室の襖をスパーンッ!‥なんて景気良く開けて入ってきたのは‥‥
「テメッ‥市丸!!襖壊れるって言ってんだろが!」
市丸ギン。
いつも言ってんのに、いつもいつもこうやって入ってくる。そしていつもいつもいつも、言い訳は同じ。
「いややなぁ、ボクがそないな力加減間違えるはずがないやないの」
…いや、現に今まで3回程壊されてきたのだが。
「そんなことよりも日番谷はん、こないなとこで何しとんの?」
「………。」
俺は今まで、これ程までに人を殺したいと思ったことがあっただろうか…。
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