ACE COMBAT     〜DOG OF WAR〜

□ACE COMBAT

 
〜DOG OF WAR〜
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2005年
6月6日
午前4時35分

アルヴァ空軍基地



ベルーサ大陸の西の果てに位置する小国グリーメイア共和国。
その更に西の果てに位置する小さな空軍基地アルヴァ。
辺りには付近の沼から流れて来た霧が立ち込め、整備が行き届いて居ない滑走路を覆っていた。

その滑走路に、赤い小さな光が点滅している。
霧の中にある小さな赤い光は、徐々にだが滑走路を動き始めた。

途端に湧き上がる轟音。
それも一つでは無い。
複数の轟音が轟き、赤い小さな光が次々と猛スピードで滑走路を掛けて行く。


それは戦闘機だった。


翼の下に複数のミサイルや爆弾をぶら下げ、凄まじい轟音と共に滑走路から空に掛け上がって行く戦闘機達。
その中に、彼が居た。


グリーメイア空軍
第3航空師団
第51戦闘飛行隊
ハルバート隊
一番機

TACネーム
ランス

ミヒャエル・シュライヒャー大尉

彼が駆る機体
F-15S/MTD
は、多数の長射程AAMとクラスター爆弾をぶら下げ、滑走路から空へと掛け上った。
空に上がった彼を待っていたモノは、多数の味方機とAWACS
「ノルトヴィント」

シュライヒャー大尉は、そのまま愛機を編隊の先頭に移動させながら、味方機が全機上がったかを確認して行く。
問題ない。
そう確信したシュライヒャー大尉の耳に、入電を知らせるアラームが鳴り響いた

『ハルバート1へ。
こちらノルトヴィント。
聞こえるか?』

シュライヒャー大尉は他の計器をオンにしながら、ノルトヴィントからの通信に応答する

「こちらハルバート1。
全機上がったようだな。
おいヒヨッ子。
ハルド。
聞こえるか?」

シュライヒャー大尉の声に、空軍機らしからぬ機体から声が返って来た

『はい大丈夫です大尉。
機体も良好であります』

ハルドと呼ばれた新米パイロットは、空軍機らしからぬ機体
Fー14D
スーパートムキャット
を駆っていた。
スーパートムキャットが軽くバンクを振り、シュライヒャー大尉機に近付いて来る

「追加配備は無い。
すまんが今はソイツで我慢してくれ。
それよりノルトヴィント。
作戦内容の確認と状況報告を」

シュライヒャー大尉機と周囲には、四機のF/A-18Eと二機のF-16Fが編隊を組み、
シュライヒャー大尉機とハルド機を取り囲む様に布陣していた

『こちらノルトヴィント。
作戦内容を確認する。
我々グリーメイア軍は、本日午前5時を持って、カレナ公国に対する反抗作戦
タイフーン
を開始する。
我々の攻撃目標は、カレナ公国軍の前線基地であるマドラステア基地。
このマドラステア基地を奇襲攻撃し、基地の機能を奪う事が、本作戦の目標である。
なおマドラステアは爆撃機発進基地としての役割も果たしている為、基地には多数の爆撃機や輸送機。
そして相当数の護衛機が駐機中であると見られる。
各機は爆撃機と輸送機を集中的に攻撃。
一機たりとも打ち漏らすな。
マドラステア基地までは、高度800フィート以下の超低空で侵入し、敵に反撃の隙を与えず奇襲攻撃を敢行せよ。
各機作戦開始。
低空でマドラステア基地に侵入。
これを叩け』

空中管制機ノルトヴィントからの通信が切れると同時に、ハルバート1とハルドことハルバート2は機首を下げて降下を開始していく

「おいヒヨッ子。
ちゃんと着いて来いよ?」

『了解です!』

二機は高度800フィート以下の超低空で、マドラステア基地を目指す。
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