ACE COMBAT     〜DOG OF WAR〜

□旅立ちの空
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2005年
6月7日
午前6時17分

アルヴァ空軍基地


二つの滑走路には四機のC-130輸送機が整列し、エンジンの暖機を行っていた。
この地に残る負傷者や基地要員達が滑走路の脇に集まり、これから旅立とうとする戦友達にエールを贈る。
あるものは抱き合い、あるものは互いに敬礼を贈りあう。

四機のC-130が暖機を終え、エンジン開度を徐々に上げて行く中、俺達はオルドリン中尉に別れの挨拶をしていた

「達者でなハル。
フランクリンは頑張り過ぎる癖がある。
もうお前も中尉になったんだ。
叱る時は手加減無しで叱れよ?」

オルドリン中尉の言葉に苦笑いのフランクリンを脇目に、俺は中尉に手を差し出しながら口を開いた

「中尉。
中尉も空を駆ける夢。
捨てないで下さい。
中尉が飛ぶ空から、俺達がカレナを追い出して見せますよ」

俺の言葉に、中尉はクスクスと笑った

「気概はすっかり一人前だなハル。
期待してるぜ」

差し出された俺の手を、中尉は笑いながら握り締めた。
男の契り。
中尉が語ってくれた情熱。
それは確かに受け継がれた。
俺の心に確かに………。
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