ACE COMBAT     〜DOG OF WAR〜

□アーマナイト隊
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握り返した俺の手と、フランクリンの表情を見ながら頷くベルテ中尉。
ベルテ中尉は更に続けた

「ハル。
お前のセンスは大尉から聞いだぞ。
大した奴だぜ全く。
三回の戦闘で六機撃墜もさることながら、フランクリンを指揮して実戦を潜り抜けるとはな…
それにフランクリン。
ハルに指揮されて三機撃墜。
見事なもんだ。
こんな奴らを育てたのは一体何処のどいつだ?」

ベルテ中尉の言葉に、俺は軽く噴いてしまった。
他ならぬ貴方達ですよ。
俺もフランクリンも口には出なかったが、ベルテ中尉は俺達の目から読み取った様子だった

「新米の教育は難しいぞ?
まぁ気合いを入れて今以上に頑張る事だ。
フランクリンも先任少尉としてハルを支えてやってくれ。
お前達みたいな特異体なら出来る」

「特異体って何ですか特異体って」

笑いながら反論するフランクリンの頭を、中尉は笑いながら小突いた。
まるでお前達の事だといわんばかりに。
ベルテ中尉に認められた。
俺もフランクリンも、その事実に感極まて目を潤ませる。
そんな涙ぐんだ俺達を見たベルテ中尉は、俺達の頭をクシャクシャにしながら笑ってくれた。

俺達は涙ぐんだ目で変な笑みを浮かべた。
ベルテ中尉が歪んで見えたのを覚える

「いつまでメソメソすんな。
新米二人が大尉に挨拶してたから、そろそろ来る頃だ。
着任の日に指揮官が泣いてたら新米達も焦るだろ?」

確かに。
笑いながら涙ぐんだ目をこする俺に、中尉は静かに頷いた。
俺達の頭をポンポンと軽く叩き、中尉は再びイーグルに目を移す

「早いトコ一緒に飛びたいもんだ。
空の上じゃビシバシ注文してやるから覚悟しとけよ?」

そんな言葉をかけられ、俺もフランクリンも中尉に敬礼を贈る

「アーマナイト・ワンとアーマナイト・ツーに任せて下さい!」

鼻息を荒くしたフランクリンに、ベルテ中尉は短く笑った

「じゃ俺は消えるぜ。
新米達にも宜しくな。
覚悟しとけアーマナイト・ツー!」

笑顔で返礼するベルテ中尉に、俺達も自然な笑みで応えた。
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