魅優の本棚
□幸せ
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……そうだ…忘れてた…
俺は化け狐なんだ
―幸せ―
なぁ…シカマル…俺幸せだったよ?
こんな俺をシカは愛してくれた。
里の大人は皆俺の事憎んでるはずなのに、シカの親御さんはそんなそぶりみせずに接してくれた…
…でも、でもね? 俺は化け狐で、シカは旧家の奈良家の大事な跡継ぎなんだよ?
シカは家の事なんて関係ねぇって言うかも知れない…
でもだめなんだ。
だから今日でお別れ。
今までありがとう。
短い間だったけど、俺は幸せだった。
化け狐の俺でも愛されて良いんだって思った。
でもそれはやっぱり違ったみたい。
だからシカには絶対幸せになってほしいんだ。
俺の分までって可笑しいかもしれないけど、幸せになって?
…バイバイシカマル……
―end―