紅華の本棚

□人はそれを恋という
1ページ/2ページ

最近僕はどうかしてる。
あんな奴何時もなら簡単に咬み殺すところなのに…。



〜人はそれを恋という〜


毎日決まって授業終了のベルと共にここに来る奴がいる。
名前は『山本 武』

毎回うざったい筈だったのにここ一週間全く来ない。


来なければ仕事ははかどるし、別に損をするわけでもないのに…。



どうしてか、気になってしまった。
この気持ちを知るために僕は、山本を捜すことにした。
向かったのは、この学校の屋上。
あの草食動物達は此処でよく授業をさぼっているって、報告があったから。

やっぱり。
山本を見つけ話す為近ずき
「ねぇ、山「山本先輩私と付き合って下さい!」


見ると山本に向かい頭を下げている女がいた。

僕は気付くと応接室にいた。
どうやら、何時の間にか戻ってきていたみたいだ。


心臓の音が五月蝿い。

全く僕らしくない。だって、鏡に映る僕は泣きそうな顔をしていたから…。


何故自分がこんなにも苦しんでいるのか分からないまま、座り込んでいると


突然ドアが凄い勢いで開けられた。
「雲雀!」
そう言われ振り返ると山本 武が立っていた。


訳も分からず呆然としていると
力強く抱きしめられた。

「雲雀、俺ずっと言え無かったけど
お前の事めちゃくちゃ好きなのな!
だから、俺とつきあって下さい」

返事に困っていると
「雲雀は俺があの子に告白されるの見てどう思った?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ