魔法四国物語
□3話
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気が付くと、周りには、森が広がっていた。
「ここどこだろ・・」
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3話 知らない世界で
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「これからどうするんだよ・・・」
「さぁ・・・僕は知らないよ・・・」
ヨウ君とユウ君が言い争っている。
こんな時だからこそ、この光景は懐かしく見えたりする。
ふと、前を見ると、ハルナがずっとこちらを向いている。
いつもならあの二人に何かツッコミを入れているのに・・・
「ハルナ、どうしたの?さっきからしゃべってないけど・・・」
さっきからハルナが後ろの茂みばかり見ている。
「・・・あっちから誰か来る・・・」
ガサッ
茂みから数人の人影が出てきた。
あたりは暗く、人影がたいまつを持っているため、相手に顔が見えない。
たいまつの光がこちらに向けられた。
「い、異色の者がいるぞ!!!」
人影はこちらを見て叫んだ。
「打てー!! 敵だ!!!」
シュッ
1本の矢が私のほうに向かって飛んできた。
私はとっさに目をつぶる。
「リンカ!」
誰かが私の名を呼んだ。
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